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過去の活動

●荒浜狐塚市民農園(2012年4月〜2014年4月)

荒浜狐塚農園は、荒浜集落営農組合(現:農事組合法人せんだいあらはま)と協力してオープンした市民農園です。 当時、津波によって町そのものが壊滅した荒浜住民は仮設住宅で生活していました。 入居者のほとんどは、被災前、荒浜で畑づくりをしており、仮設住宅でコンクリートに囲まれた生活では生きがいを失い閉じこもりがちになる心配がありました。そこで、被災者のやりがいづくり・生きがいづくりと引きこもり防止、さらにコミュニティの結びつきづくりのために行っていました。

大変好評で2012年と2013年は20区画を超えて利用がなされており、ReRootsも1区画をお借りしていました。 2014年になり、圃場を大規模化する整備や県道のかさあげ工事の開始に伴い、役割を終えました。 現在は三本塚市民農園を開設しています。

↓活動の様子↓


●田んぼプロジェクト

市街地にお住まいの方や東部沿岸地域の方を参加者の対象とし、田植えから稲刈り、食べるところまでを地域の農家さんと共同で実施した企画です。

コメ作りのお手伝いをすることで、津波被害をのりこえ、コメ作りを再開された地域の農家さんを応援するとともに、若林区の魅力を感じ、若林区のファンになってもらうことを目的としました。 このプロジェクトを通して、地域の農家さんに参加者さんも消費者の対象であることを知っていただき、消費者を意識した生産のきっかけとなることを目指しました。

↓活動の様子↓


●ひまわりプロジェクト

ひまわりプロジェクトは津波の被害が甚大だった若林区沿岸部の景観再生、被災地外からの人の往来を作ること、さらに地域のコミュニティ再生のきっかけづくりを目的として始まりました。 景観は被災住民の心象風景であり、それが津波によって失われてしまったことは、地元に来るだけで寂しさを覚えるものでした。 そこで、もともと町内会の美化活動としてとりくまれていた美観形成のためにひまわりプロジェクトをスタートすることにしました。

種は福島県の障がい者支援を行っているNPO法人シャロームから提供していただき、ReRootsがひまわりを育てて、収穫した種をシャロームに送って、ひまわりオイルに加工されます。

ひまわりプロジェクトは、農家に休耕地をお借りして遠方のボランティアや地元の子供たちと一緒に初夏に種を植え、秋に種の収穫をし、他にもひまわりを使ったお楽しみ企画を行う年2回の企画となっております。 被災した畑にひまわりが元気に咲く姿は住民の勇気に繋がっています。

↓ひまPの活動の様子↓


●くるまぁと

「若林区とれたて野菜お届けショップ くるまぁと(以下、くるまぁと)」では津波被災から営農を再開された農家や農業法人から野菜を卸していただき、2014年8月30日にオープンし、それ以降年末年始・お盆を除き毎週土曜日に荒井東市営住宅の敷地内で営業していました。

くるまぁとは「人と人、地域と地域をつなぐ架け橋となる」というコンセプトで始めた復興公営住宅での野菜販売でした。 青葉区での販売を行っていたことをきっかけに、震災で被災した方たちの集団移転先となる荒井地域のコミュニティの活性化や、荒井と隣接する東部沿岸部の農村地域を地域で応援していく気運づくりなどを目的としていました。 オープンまでこのコンセプトに沿えるよう、移動販売用のトラックの装飾や、くるまぁとマーチの作曲、コミュニティスペースの用意など工夫を凝らしました。 復興公営住宅の住民は出身や年代がバラバラで互いに交流する機会が少ない状況にあったため、お客さんと積極的にコミュニケーションをとることで、お客さんにくるまぁとの営業を交流の場として捉えてもらい、お客さん同士の交流のきっかけになることを目指し活動をしていました。 初めは旧ボランティアハウス跡地にスタートし、周辺に住む方はもちろん、移転してきた方、車で通りがかった方などが来てくださいました。

↓発足当時の様子↓

↓活動の様子↓


●出張りるまぁと

固定店舗のりるまぁとや荒井で営業しているくるまぁと以外にも、様々な場所で企画されたイベントに若林区の野菜を出張販売していました。 若林区外での野菜販売を通じて、仙台市内の広い範囲で若林区の魅力を発信していくことを目的としていました。
・青葉通りカフェ(5月中旬)

青葉通りまちづくり協議会が主催となり、宮城こせがれネットワークと協力して、藤崎ファーストタワー前で開催されるオープンカフェです。 地場産品にこだわった飲み物やスイーツ、野菜が販売されます。 「仙台・青葉まつり」にあわせて開催されることから仙台市内外の多くの方がお越しくださり、より広域に若林区の魅力を発信する機会となっています。 りるまぁとは2014年から2019年まで出店させて頂いておりました。

・戦災復興支援市(7月上旬)

戦災復興展は、空襲の被害を受けた仙台の復興に尽力した人々へ感謝する場として、仙台空襲のあった7月10日の前後に、戦災復興記念館にて開催されます。 期間中には様々な企画が予定されており、東日本大震災で被災した方々による「復興支援市」も開催され、ReRootsも出店させて頂いています。 若林区の復興の現状を伝えるだけでなく、私たち自身も仙台市の過去について学ぶ貴重な場となっています。 りるまぁとは2013年から2016年まで出店させて頂いておりました。

・西公園あったかマルシェ(9月下旬)

日常生活を暮らす上で「あると嬉しい」、「あると楽しい」に出会える場づくりを目的としたイベントです。 このイベントは出店団体が多いのが特徴でした。 出店者同士が手作り感のある温かい雰囲気で、お客さんとは勿論のこと、他の出店団体とも交流が生まれました。 ReRootsは2014年のイベントの際に出店させていただきました。

・ガスフェア(10月下旬)

仙台市ガス局主催となり、毎年10月に仙台サンプラザホールにて開催されるイベントです。 最新のガス機器の展示や来場記念品がもらえるほか、復興マルシェのゾーンがあり、復興に関わる様々な団体が出店します。 3日間のイベントを通じて3万人もの方がいらっしゃるため、若林区のことをより多くの方に知ってもらうきっかけとなっています。 りるまぁとは2014年と2015年の2年間に渡り出店させて頂きました。
・シニアいきいきまつり(10月上旬)

仙台市高齢者生きがい健康祭(シニアいきいきまつり)は、毎年秋に、仙台市・仙台市高齢者生きがい健康祭実行委員会・当事業団の3者共催で開催されるイベントです。 高齢者が主体的に活動を行うサークルやグループ、高齢者を応援する団体によるブース出店やステージ発表があり、元気な高齢者の活気で溢れました。 ReRootsは2016年の10月に出店させていただきました。

・長町マルシェ(11月上旬)

地域の雑貨の販売や子どもたちのステージイベントなど企画が盛りだくさんなイベントです。 出張りるまぁとは青葉区での営業が多かったのですが、今回は初めて太白区長町での出店となりました。 お客さんは近所に住んでいる方が多く、普段若林区に関わることがない人にも若林区の魅力を知っていただける機会になりました。 2015年の10月に出店させていただきました。

・農業園芸センター

東日本大震災で被害を受けた農業園芸センターが、平成28年の4月29日にリニューアルオープンしました。 四季折々の花や植物を楽しめる花壇や植栽が新たに整備され、食と農の理解が深まるイベントが開催される拠点となります。 このオープンに合わせてリニューアルイベントが開催され、りるまぁとを出店させて頂きました。 若林区東部や荒井地区の方が多く来店し、地元で採れた野菜の魅力を感じてもらいました。
・けやきのさきマルシェ(11月中旬)

青葉通に新たなにぎわいや魅力を創り出すきっかけとして、青葉通りの緑陰空間を「まちのリビング=3rd LIVING」として、青葉通りにたたずみながら楽しむことを目指したイベントです。 青葉通りカフェを通じて知り合った青葉通まちづくり協議会の方からお誘いを受けて、参加させて頂きました。 青葉通り沿いは環境も交通の便も良く、スペースもあるので今回のようなイベントを定期的に開催していければという声もたくさんいただきました。

・モノ・つなぐ市(3月上旬)

モノ・つなぐ市は、埼玉県新座市にあるベーグルカフェ「輪粉」を経営している方が主催されたマルシェです。 輪粉さんは震災当時から瓦礫撤去のボランティア活動やツアー企画に参加していただき、ReRootsを応援してくださっています。 マルシェには輪粉さんからお誘いいただき、 2014年、2015年の開催の時にはお送りした野菜を輪粉さんに販売していただきました。 2016年の開催時にはReRootsスタッフも店頭に立って販売しました。 地元にお住まいの方たちや、りるサポ会員、ReRootsのブログを見た方などにもご来店いただき、仙台市若林区の復興の様子や野菜の魅力を多くの方に知っていただける機会になりました。

・ベーグルカフェ「輪粉」のHPは こちら(http://wako.webcrow.jp/

・KANKAN店頭販売(2015年11月〜2016年7月)

当台公園近くの「缶詰バーKANKAN」の店頭の場所をお借りして、毎月第2土曜日と第4土曜日の12時30分〜15時30分で野菜販売を行っていました。 KANKAN(カンカン)は缶詰をメインにした料理を提供するバーで、野菜販売のほかにも、野菜を店舗に卸し実際に料理に若林区の野菜を使っていただきました。 KANKANは2016年7月末日をもって閉店したため、店頭販売も同時に終了しました。

●荒井での食のサロン作り

くるまぁとを営業していた荒井地区は、若林区の東部沿岸部の農村地域と隣接しており、また市営地下鉄東西線の開業により荒井駅を中心に急速に再開発が進んでいる地域の一つです。 新興住宅やマンションの建設も進み、人口増加が著しいことも特徴です。 この地区で2014年に新設された荒井東市営住宅では、若林区沿岸や若林区外など様々な地域から入居者が集まっていたため、住民同士の繋がりやまとまりを作っていく必要がありました。 そこで、親しみやすい「食」と地域にある「農村文化」を生かしたイベントを行い、住民同士の交流を深め企画への主体性を引き出すことで、地域コミュニティの創出を促すことを目指していました。

2016年秋に開催した企画では、「地元の食と文化」をテーマに住民の方々に交流の楽しさと地元野菜のおいしさを実感していただき地域内の企画への関心を引き出すことを目的としました。 当日は農村ならではの”わら”を使ったわら細工体験で交流を深め、また、お昼には地元野菜を使った芋煮を振る舞いました。

2016年秋に開催した企画の当日の様子はこちらからご覧ください。

http://reroots.blog.shinobi.jp/Entry/2306/

●笹屋敷記録集の作成

2012年に笹屋敷町内会(約100世帯)から地域の震災の記録集の作成について提案を頂いたことがきっかけとなり、2013年より地域の方々への聞き取り活動と編集作業を行ってきました。 東日本大震災による被災状況や避難の様子、また震災を通じた地域の方々の心境の変化などを本としてまとめることで、被害の記録を後世に伝え、地域内外にわたって防災について考えるきっかけとしてもらうことを目的としていました。

また、震災のことだけではなく、地域の伝統や文化などの要素を盛り込むことによって、地域の魅力や風土を伝えていけるような「地域誌」としての記録集作りを目指し、2015年からは石場地区に集団移転されて来た方々に対しても聞き取りを行ってきました。