若林区調査中間報告

農業再生部門


農地復旧工事の図

行政の対応

国が大規模工事を行って圃場を整備するというハード面を担当する。
そのもとで仙台市が国の「農業再開マスタープラン」に従い、集団化や六次産業化のソフト面を担っている。

現状

すでに、ガレキ撤去、除塩作業など大規模復旧事業は進み、今後行われる復興事業としての区画整理も進んでいくであろう。
国としては、通常の10倍の面積を短期間で実現し、大規模化・合理化を図ることで農業生産性を上げることができると確信しており、強い意気込みを持って進めている。
仙台市の進める集団化や六次産業化は、地元の農家への呼びかけによって、その後の成行きに任せている。

基本分析

国の進める大規模工事のハード面は進むであろうが、困難も伴う。
ソフト面である農家の経営形態は、成り行きによるところがおおく、地元でいくつかの集団化が進んでいる以外は不透明である。
集団化という場合、中心となる経営体がうまくできるかどうかがポイントであり、いくつかの中心となる経営体はできると予測できる。しかし、若林区全体の圃場を担えるかどうかは未知数。
また、集団化せずに、 専業や兼業で営農再開する人もいるので、営農形態は当面混在した状況になると思われる。さらに、移転によって通い農の新しい形も現れる。

農家が高齢化しているのも事実なので、徐々に土地の集約化は進む。そうなれば担い手が不足し、後継者不足問題が大きくなる。併せて農家の戸数が減るので、農村の人口は減り、集落としてのコミュニティ維持が困難になる。
後継者不足と地域の限界集落化の不安が現実化する可能性がある。いくらハード面が整備されても、農家を単純に大規模化して集団化・六次産業化の道では、農村というコミュニティは維持できないため、農業そのものが衰退してしまわないか、とても危惧される。



営農再開したゆきな畑

◎マスタープランとは?またその課題とは?

復興後の地域農業を誰が中心となって担い、農地集積を行い、将来の地域農業をつくるのかを定めるもの。

  1. 地域の中心となる経営体が存在する地域の場合
    域の中心となる経営体への農地の集積
  2. 核となる集落営農が存在する地域の場合
    集落営農への農地集積→集落営農の法人化。
  3. 地域の中心となる経営体も核となる集落営農も存在しない地域の場合
    ○集落営農を組織→そこへ農地集約→法人化
    ○新規就農の推進
    ○地域外の農業者への作業委託の推進

となっている。さらに・青年就農給付金・被災地域農地集約支援金(30000 円/10a)・被災者向け農の雇用事業・スーパーL資金の金利負担軽減などもある。


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